香いづる

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タイトルは、「桂」の木の名前の由来です。
秋に林を歩くとたまに匂う甘い香り。
何かの実がはじけたのかと思っていたのですが
木の同定が出来るようになって、最近漸くその源を発見しました。
帰って調べたら、とても有名だったことに思わず呆れ笑い。

桂の葉は、秋になると綺麗な黄色に染まります。
そのときに発生する「マルトール」という有機物が
カラメルのような甘い香りを漂わせるらしいのです。
雨が降っているとにおいは弱まりますが
晴れるとその木の近くに行くだけで存在がわかります。
桂の葉は落葉後の手触りも絹質で上品です。

今日は今シーズン初めて雪虫を観察しました。
山の紅葉は劇的なスピードで進んでいきます。
春と同じように、秋の変化は日々目を見張るばかりです。
ただこの季節は春に比べて感傷的な変化が見られるから
侘びや寂びの感性がもっとも育つのは秋だと言っていいかもしれません。

美しい季節です。