はるまついぶき~雪の下の命

本日の大量更新第二段です。三角山のつづき。
最近春が少しずつ近付いてくるような気配を感じます。
三角山でも、前回の記事で紹介した蝶の他、現れ始めた地面から色々な生き物が顔を出していました。
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【イチヤクソウ】 Pyrola japonica
高さ15~25cmの常緑の多年草
葉は下部に数枚集まり、楕円形~長卵形で長さ4~7cm、先はとがらず、まばらな鋸歯縁、質は厚い。
花期は7~8月。
 
冬の間も葉っぱをつけて耐えしのぐ種は意外に結構います。
ちなみにイチヤクソウ科には腐生性のものが多いらしく、イチヤクソウにもそのような傾向があると言われているそうです。
 
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【ナニワズ】 Daphne kamtschatica var. jezoensis
高さ0.5mほどの低木。
夏に落葉するのでナツボウズともいう。新葉は秋に出て冬を越す。
4~5月に黄色いがく片が目立つ花を咲かせる。
 
同じ越冬する葉でも、ナニワズのはイチヤクソウと違い、若葉なんだそうで。
ちなみにこいつはジンチョウゲの仲間です。
花は芳香を放ち、僕の中で札幌の春のイメージには欠かせない植物だったりします。
 
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ミズナラQuercus crispula
高さ30mになる落葉高木。
種子に胚乳はなく、発芽時に子葉は殻の中に残る。
 
僕の大好きな木です。
去年はドングリの豊作年だったらしく、露出地面の至る所にごろごろ転がっていました。(某調査地で結実量調査しなかったことが悔やまれる;;)
よく見るとドングリの左端から根っこが伸びているのがわかります。
冬になる前に根だけ出し、乾燥や春先の生存競争に備えるのが戦略なんだとか。
ついでにいうとミズナラはブナ科。ブナ科は総じて無胚乳種子をつけます。
我々がよく食べているクリも実はブナ科。
ということは、クリのおいしい部分は、実は葉っぱだったりするんですよね~
 
あと、新しい命では有りませんが、こんなものも有りました。
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【ツチグリ】 Astraeus hygrometricus
ミズナラ等の菌根菌。キノコは8~10月に出現する。
 
去年の秋にでてきたものが春まで残っていたんですね。
袋をつついたらまだ褐色の胞子が噴出してました。
なお、ツチグリについては以前記事を書いているのでそっち参照ということで(笑)
 
春が近いッス!