随想

【雑想】自意識過剰と主体性

カーオーディオにカセットテープをセットしようとしていた時、運転していたU氏が唐突に口を開いた。 「わかった。これだよ、S君」 俺は何の事か分からなかった。U氏の調査の手伝いをした帰り、後部座席に座っている他の手伝い要員の要請で、4本目のBGMを流すた…

【雑想】尺度を持つということ(未訂)

尺度に囚われては尺度を持つ意味がないと思う 尺度を持つ大事な意義とは「何に」囚われないのかを明確にすることである 考えもなしにとりとめのないことを繰り返していても意味がない 白紙の紙を「見ろ」と言って見せられるようなものである そこにある軸が…

哲学シリーズ1:土地のアイデンティティ・下

羊蹄山を徒歩で上り詰める計画は、残念ながら達成には至っていない。 雨の中、豆を潰しながら中山峠を越えた。青看板の20kmという表示は既に近いと思えた。支笏と無意根間の緑の回廊を抜け、畑に出た。ちらほらと民家が現れる。ついに登山口の一つがある町、…

哲学シリーズ1:土地のアイデンティティ・中

ところで今まで「森林」という言葉を散々使ってきたが、その意味はどのように捉えられてきたのだろうか。 その定義は実はあいまいなところで、いろいろな辞書をあたってみてもはっきりとした記述は出てこない。そこでここにひとつの見解を置くことにする。 …

哲学シリーズその1:土地のアイデンティティ・上

3月15日。藻岩山の頂上に立っていた。昨年末に骨折した足首がようやく筋力が回復しつつあったので、サポーターを巻いてリハビリがてら登ってみたのだった。 家から歩いた。うす曇りの空に雪がちらつく。平坦な町並みを淡々と歩き、ようやくたどり着いた登山…